哲学・思想 読書メモ

エーリッヒ・フロム「愛するということ」(紀伊國屋書店)

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たまには哲学系の本でも読んで見ようかなと思い、人気がある本書を手に取ってみました。一般向けに書かれているのですが、凡人の私には精緻すぎて理解が追い付かないところもありました。それでも読んでよかったと思える本でした。

愛というと恋愛とか母性愛とかが浮かびますが、フロムはそういうものを愛としていないようです。愛とは、愛というより愛するとは、特定の人に向けられるものではなくて、もっと広く社会的なもので、誰に対しても向けられるものと、私は読み取りました。だからかなり難しい。誰彼構わず愛せる人なんていませんから。でも、あきらめてはいけない。愛していこうじゃないかと。

愛することができる人はガンジーとかマザー・テレサのような偉人にしかできなさそうですが、できないよとつっぱねるのではなく、できる範囲で愛の修練を積んでいければと思いました。この本は示唆に富む言葉が多いので、また読み返したいです。

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