古くから人の心は「本能」と「理性」の2つに分けて考えられてきました。行動経済学では「システム1」と「システム2」、脳科学では「前頭前皮質」と「辺縁系」と呼んだりします。本書では、理性が本能をコントロールするという関係を明確にするため、「獣」と「調教師」と名付けていて、絶妙な表現だと思いました。
そして面白いことに、「調教師」は「獣」と戦っても勝てないようです。自分の人生を振り返ってみても、「獣」と戦ってさんざん負けてきました。例えば大好きなお菓子が目の前にあって、一つだけにしておこうと思ってたのに、気が付けば一袋食べてしまっていたようなことです。だからうまく「獣」を手なずけなければなりません。その具体的な方法が本書では紹介されています。
集中力を上げるたくさんの方法がある中で、手軽にできるカフェインを摂ることと、「獣」を刺激しないような環境を整えることを実践してみようと思いました。
現代はスマホの通知とか、気が散りやすい環境にありますが、集中しないといい仕事はできません。ビジネスマンに読んで欲しい本でした。学生さんが読むのもいいと思います。
