働きすぎで消耗しきった苦い経験があり、与えることに疑問を感じていたので、本書はそこをどう考えるのか確認したくて手に取りました。
まず本書では人をギバー(与える人)、テイカー(奪う人)、マッチャー(与奪均衡してる人)の3つの類型に分けています。この中で一番成功しない人は誰か? ギバーとしています。それでは一番成功する人は? 誰だと思いますか? テイカーでしょうかマッチャーでしょうか? 正解はギバーなんです。成功するギバーもいるし、失敗するギバーもいる。その違いは何か? そこが最も私の知りたかったことです。
失敗するギバーはテイカーにつかまります。ギバーは他者志向なので、相手から奪うことしかしないテイカーのために与え続けてしまい、与えることに何も喜びを感じられず、消耗してしまいます。一方成功するギバーはテイカーに対しては、マッチャーに変身します。相手がテイカーであることを見極めると、相手に与え続けたりはしないのです。
なるほど。確かに私は相手がテイカーか見極めるようなことをしていないから仕事で消耗しきっていました。
著者は組織心理学者です。様々な職業での成功例が紹介されますが、仕事以外でも誰に対しても、与えることの有効性が分かります。
つい人が良くて、相手に尽くしすぎてしまう人、自己犠牲を払ってまで相手のために頑張ってしまう人にぜひ読んでもらいたいです!
